2010年7月9日金曜日

上記から、トレース。

臼(うす)とは、小麦などの穀物や他の植物質、鉱物などを粉末にする木製、或いは石製の道具である。ひき臼(碾き臼)とつき臼(搗き臼)の2種類があり、ひき臼は大きくサドルカーンとロータリーカーンに大別される。
ひき臼は、主に石製で、二つの石などをすり合せて粉砕を行うものを指す。
二枚の円板を重ねて、片方を回転させるロータリーカーンと、石板の上で石塊を往復させるサドルカーンに大別される。

サドルカーン
日本語では「すりうす」・「鞍型臼」。大きな板石でできた「下石」と、下石の幅ほどの長さをした「上石」のセットによって成り立つ。下石の上に少量の穀物を載せ、上石を「床の雑巾がけ」のような姿勢で交互に動かし、挽き潰す。
古代エジプト文明においてはこの方法で小麦を製粉し、パンを焼いた。そのありさまは多くの土偶や壁画に残されている。新石器時代の中国や朝鮮の遺跡からもこのサドルカーンは出土しているが、この方法での製粉は長時間の不自然な姿勢による重労働を強いられ、腰痛の原因ともなった。そのため後述されるロータリーカーンが発明されるや、たちまち衰退した。しかしロータリーカーンが伝来しなかったサハラ砂漠以南の「ブラックアフリカ」では、20 世紀後半になってもこのサドルカーンでの製粉作業が連綿と行われていた。
白人の到達までロータリーカーンが存在しなかったアメリカ大陸においても、このサドルカーンに類する製粉道具でドングリやトウモロコシを挽き、粥や蒸し団子、トルティーヤに加工していた。

ロータリーカーン
西南アジアで小麦の栽培が普及し、小麦を粉にするために発明された。
当初は人力でなされ、次に牛馬の力を利用し、そして中央アジアで川の流れを利用する水車で石臼を回す水臼が開発された。水臼は、人類が手にした最初の自然の力を動力として使った機械と言える。カール・マルクスは『資本論』の中で、「全ての機械の基本形は、ローマ帝国が水車において伝えた。」「機械の発達史は、小麦製粉工場の歴史によって追求できる」と、述べている。 (フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より一部転載)

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