2011年10月6日木曜日

単一民族言語

 私たち日本人は、生まれた瞬間から日本語をきいて育ち、最初にしゃべりだすかたことが日本語であり、学校へ上がって日本語の読み書き文法をならい、大きくなってからも、おおむね日本語の通ずる社会で生活する。その社会で大量に流通している文書、出版物も日本語で書かれ、ラジオ、テレビにも日本語が使われている。私たちは日本語で手紙やメモを書き、だまって考えているときも、日本語で考えている。──日本社会は島国であって、世界でも珍しいぐらい、「言語生活」において孤立しているから、私たちはこういったことをふだんべつに意識しないが、同じ地域、同じ国内に、「ちがった言語」を使う社会集団が、近接して住んでいるような所では、「言語のちがい」と、「同一言語集団」ついて、たいへんつよく意識せざるをえないだろう。──日本という国では、この四つの島を中心に、一億一千万の人間が全部日本語をしゃべっているが、世界には、同じ「国」のなかで、いくつものちがった言語がしゃべられているケースがたくさんある。(本文より)

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